【コラム】4から掴む栄光
皆さんこんにちは
今回も選手紹介型のコラムになります。是非最後まで読んで頂ければ嬉しいばかりです。
今最もドイツの地で熱いCF
アダム サライ
所属クラブ ホッフェンハイム
1987年 12月9日生 193cm 90kg
ハンガリー代表 45試合15得点
今、ドイツの地で最も得点の匂いがするCFは?と聞かれた時、多くの人々がロベルト レヴァンドフスキやティモ ヴェルナーらの名前を挙げる事だろう。だが、現状は異なる。2試合を終えて得点ランキングのトップに立つのはその2人でもはたまた別の実力者達でも無い。このアダム サライだ。2試合で3ゴールと開幕から得点を量産するこのCFだが、14年夏にホッフェンハイムに加入して昨季までは完全なるバックアッパーだったのだ。今季のBundesligaを面白くする同選手について今一度スポットライトを当ててみたいと思う。
経歴
ハンガリーの中心都市ブダペストでこの世に世を受けると、7歳の時にブダペスト ホンヴェードFCの下部組織に加入。その後ウーイペシュトFCの下部組織で育成されると2006年にシュトゥットガルトⅡに加入しレギオナルリーガ(ドイツ4部相当)でプロデビューを果たす。そこで33試合15得点を記録し、レアル マドリード カスティージャに引き抜かれるも昇格する事が出来ず、マインツに渡る。
マインツでは当初の3シーズンは目立った成績を残せなかったが4シーズン目の2013-14にリーグ戦13得点を挙げてブレイク。シャルケへステップアップを果たし7得点を挙げるも1シーズンでホッフェンハイムへの移籍を決断する。
ホッフェンハイムに渡ったサライだが1年目はケビン フォラントやロベルト フィルミーノの存在もありバックアッパーに留まる。2年目はマルク ウートの台頭とチームの不振も重なり、前半戦で僅か4試合のみの出場。後半戦はハノーファーへのレンタル移籍を決断する。そして3年目の16-17シーズン。クラブは青年監督ユリアン ナーゲルスマンの下4位に躍進を遂げる。サライも22試合に出場8得点を挙げる。高度な戦術と最新鋭の技術を駆使したホッフェンハイムの活躍に多くのサッカーファンが目を向け、選手達にもスポットライトが当てられる事が増えた。しかし、サライはあくまで4番手(バックアッパー)としての評価しか下されなかった。ウートに加え15得点を挙げたクラマリッチ 、11得点を挙げたヴァーグナーの存在があったからだ。17-18シーズンは3位に躍進し再び脚光を浴びるも、ウート、クラマリッチに加え攻撃の軸として躍動したセルジュ ニャブリに続く4番手という立ち位置は変わらなかった。
しかし、ウートが移籍しニャブリのレンタルが終了。クラマリッチが負傷で出遅れる中、攻撃の再構築が求められるホッフェンハイムでサライは開幕から2試合連続でゴールを挙げている(2節はドッペルバック)
193cmと言った体格を生かしたボールキープとポストプレー。前線からの精力的なプレッシングを武器として備えるが、何よりも長所と言えるのがストライカーとしての得点を奪う動きだ。
小さな相手守備陣の綻びも見逃さないという意識とボックス内でのゴールから逆算された動き出しとボールコントロール。そしてバックアッパーとしてプレーしていた昨季までとは違い、自分がエースストライカーとしてチームを勝たせると言う気迫は今までの彼に備わっていなかった物だ。
30歳ともうベテランの域に入るサライ。4年間のホッフェンハイムでの年月を経て、4番手の立場から新たなエースストライカーになりつつある。
4からの飛躍。アダム サライの栄光はまだ始まったばかりだ。
それではまた